いち子とに子が自立の道をどんどん進み始めて、寂しい寂しい母ふとし。
しかし、振り向けばそこにはまだ中一の三女さん子がいました。
まだまだふとしの出番はありそうな、無さそうな…。
お料理がしたいさん子
この間まで魚をさばきたかったさん子ですが、ふとしがつい余計なことを言っちゃったせいで、諦めてしまいました。
娘の気持をそぐようなことを言ってはいけないと、に子に諭されてしまいました。
ふとし反省です。
そこで、次に何かやりたいと言ったら、なるべく協力してさん子のやる気を育てようと決心。
さん子の次の決意表明を待っていました。
待ってました!ハンバーグ!!
「さん子、ハンバーグを作りたい。」
つぶやいたその一言を、しっかり聞きましたよ。
どんとこいです。
やりましょう。
こんなチャランポランなふとしですが、家庭科の先生の免許も持っています。
教育実習しかやったことありませんが…。
しかし、ハンバーグはお肉料理の基本。
ふとしも初心に帰って頑張りますよ。
(ここ最近出来合いの焼くだけハンバーグしか買ったことありませんがね。)
さあ、さん子よ!肉をこねなさい。
好きなだけ!
待ちに待った母の出番
ふとしが近くで見ていると嫌がられるかもと、弱気になり一旦リビングに引いたふとし。
しかしさん子に呼び戻され、カウンターにあごを乗せるようにして見学することにしました。
手順をスマホで確認しつつ、分からないところは母に聞きながら進めるスタイルのよう。
これって、母の出番もありってことですね!
口だけだとしても。
あら、ちょっと嬉しいわん。
なんて思いつつ、うるさくならない程度にアドバイスすることにしました。
一番の難所は玉ねぎのみじん切り…?
みんな経験あるんじゃないでしょうか。
玉ねぎをみじん切りにしようとして、うまく切れなかったり、目に染みて泣いちゃったりとか…。
さん子も玉ねぎを前にして一瞬たじろぎました。
しかし、なんとあっさりクリア。
「切れてりゃいいんだ!」
という母の適当なアドバイスで、すっかり力が抜けたよう。
途中から開き直ってドンドコ包丁を振り下ろしてました。
おかげで、さっさとみじん切りを完成。
レンチンで加熱しました。
後は材料を全部混ぜたら終わりです。
思ったより楽勝でハンバーグが出来そうだと思ったふとしでしたが、ここでさん子からまさかの反応が…。
もう明らかに、肉こねるの止めたそうな顔してます。
いち子やに子たちの時は、こういうの一番盛り上がる過程だったような気がするんですが…。
きゃーきゃー言って喜んでいた気がするけれど、はて。
はっきりわかるくらいテンション急下降。
ハンバーグの形に成型している時も、それ程気持ちが上がってきません。
なんだったら母に代わって欲しそうです。
姉二人とは、お楽しみポイントが異なるようでお面白いっちゃ面白いんですが、これで今回のお料理体験はさん子的に成功なのかしら。
ちょっと疑問でしたが、
「美味しかったよー!」
と家族からの高評価に一気にテンション爆上がりのさん子。
「うふふん。」
とご機嫌の笑顔に、ふとしもご機嫌。
こういう経験を50歳過ぎてもまだ出来るふとしは幸せ者ですね。
さん子のおかげで、まだ「母親」を現役で続行できそうです。
さあ次は何をやってみたいかな?
お付き合いしますよ、さん子さんや。
↓ 興味の幅が広がってきているさん子です。