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草一本、猫は戯れ夫婦は言い争う

こんにちは。
この先の老後は猫の為に生きようかなあと思う飼い主ふとしです。

 

どうしてですかねぇ。
ねえ、夫よ。

事の始まりは公園の草一本

週末恒例の猫散歩で、ひーくんと公園まで歩いたふとし。

 

ペットの立ち入りを禁止している公園なので中には入らず、入り口付近で匂いを嗅いだりゴロゴロしたり。

 

ひーくんが念入りに地面の匂いを体にこすりつけている間、ふとしはボーっと公園を眺めておりました。

 

すると、そよそよと風にそよぎながらこちらに向かって伸びている草たちが目に入りました。

 

「こういうの猫たち大好きよね。」
試しに一本抜いてひーくんの頭上でフリフリ。

 

おおお。
良い反応きました。

 

目を大きく開いて、右へ左へ草にあわせてお顔を振ります。

これ!いいいんじゃない?

 

買っても買ってもすぐに飽きちゃう猫のおもちゃ。
ふとしの家の中にはもう遊ばなくなったおもちゃたちが溜まっています。

 

これいいじゃなーい!
だってタダじゃん。
しかも無限に生えてくる。

 

時々数本抜いてくれば、ずーっとおもちゃを買わなくていいかも。

ケチンボな50代主婦は大喜びです。

 

猫たちも大喜び

その晩、ふとしのお風呂上り恒例の戯れタイムに公園の草を出してみました。

 

予想以上に猫様たち大ハッスル。

 

みーはしっぽをブワブワにして走り回ります。
普段おもちゃ遊びに反応の薄いふーちゃんもお目目まん丸。

 

最近おとなしめだったシニア入り口のひーくんも久々の大ジャンプ。

 

最後は草がボロボロになったところでお開きとなりました。

 

 

これは…良いものです。
うん。

明日沢山取ってこよう。
そう心に決めた飼い主ふとしです。

 

草を取りたいけれど夕方は大忙し

仕事終わりに買い物をしてお家に到着。

 

大きなエコバック2個の中はぎゅうぎゅうでかなり重たい。

 

牛乳2本も買うんじゃなかった。
そう思いながら車のドアを閉めていると、公園が視界に入りました。

 

あー草!
あーーー取りたい!

 

昨夜の猫様大運動会を思い出し、今晩も楽しい時間を過ごせるだろうと気持ちが上がります。

 

しかし、今はこの両手いっぱいの食材を早くしまわなければなりません。
「後でいっか。公園近いしね。」

 大丈夫、すぐ取りにこれる。
そうは思いましたが、いざ家に入るとそれどころではありません。

 

お腹を空かした猫3匹に追い回されながら、買ってきたものを冷蔵庫に収めます。
待たせていた猫たちにチュールをあげて猫トイレの掃除。

 

買い物で時間が押しています。
すぐ夕ご飯の支度にとりかからなければ。

 

すぐ近くだからすぐ行ける
そう思ったふとしでしたが、夕方の主婦はキッチンから出る事すら難しい。
暗くなる前に公園に行くのは無理そうです。

 

外は真っ暗、心は真っ黒

残業で帰りが遅かった夫も夕食が済んで、ふとしもほっと一息。
うん、今なら公園に行けそうです。

 

しかし、お日様はすっかり沈んで外は真っ暗。

 

近くに街灯はありますが、暗がりの公園でしゃがみ込んで草をむしるおばさんってはた目には怖いかも…。

痴漢に合う様なお年頃ではありませんが、余計なトラブルに巻き込まれないためにも、ここはひとつ夫についてきてもらいましょう。

 

 

ああでも、ふとしの夫は察する心を待たないおじさん。

 

妻の行動をキャッチして
「どこ行くの?もう暗くて危ないよ。ついて行こうか?」
などと気の利いたことを言うはずもありません。


きちんと言葉でお願いしなくては。
「ねーねー、公園に行って猫を遊ばせる草を取ってきたいから、付いてきてください。」
分かりやすく、はっきりと言いましたよ。

 

ふとしもやっと夫に対する接し方を学びました。
というか、とうとう諦めたというか…。

 

まあ、仕方ないこんなもんよ。
よっこらしょっと玄関に向かうふとしに、怪訝そうな顔で夫が尋ねました。

 

「公園?俺は何をするために一緒に行くの?」

 

50歳を過ぎても女心は残ってるのよ

何のために?
そうね、何のためでしょうね。

 

公園は家の窓から見えるくらい近くだし、民家も隣接しています。
街灯の明かりの他に、懐中電灯も持参すれば手元もはっきり。

 

草は数本あればしばらく持つし、細い草なのでたやすく引っこ抜けます。
短時間で用は済むでしょう。

 

人通り、車通りもちらりほらり。

そうね、怖い思いをするような用事ではありませんね。

サンダルをつっかけて、電灯も持たずにスタスタスタスタ。
公園の入り口で、手当たり次第に草をブチブチブチブチ。

 

「おーい」
そこへ非常用のランタンを片手に夫が追いかけてきました。

 

もういいのよ。
すぐに済むんだから。
あなたの言う通りよ。
夫にお願いする役割なんて、ひとっつもありませんよ!

「ついてきて欲しい」だなんて、そんなふざけた甘え心を発動したふとしが悪い。

 

たった数10歩の距離でも、夫と夜の散歩に出かける気分だった自分が愚かで腹が立つ。

 

ああ、なんで一人でさっさと草取りに来なかったんだろうかしら。
こんなに公園は近いのに…。

 

取った草は乾く…妻の心も乾く…

昼間行けばいいのよ。
そう思って数日後、公園で追加の草を取りました。

 

軽く輪ゴムで束ねて、逆さに吊るすとすぐに乾燥してドライフラワーのように。
そこから毎日1本ずつ抜き取って猫たちと遊びます。

 

本数も十分ありますし、すっかり乾いているので長く保管できそう。

 

乾くと長持ち。
草も、妻も…?

無関心がデフォルトの夫と生活を共にするためには、妻の心もすっからかんに乾いちゃった方が楽でいいのかもしれません。

 

分かっちゃいるのですが、まだ乾ききれないおばさんの女心よ…。
あーあ…。

 

 

↓ 怒ること自体が無意味なんだっていつも思うんですが…。

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